京セラの株を売りました。
私が買ったのは1,473円。
そして今回、株価が突然ぐっと上がったところで売却しました。
しかも、今の株価より上で売れています。
ダブルバガー超えの2.5倍株です
ありがとうございます。
……いや、ちょっと待って。
私、うまかったんじゃない?
とか一瞬思いましたけど、
こういうときに「私の投資判断すごい!」なんて調子に乗ると、
今回の京セラについては、むしろ私自身に対して、
「ちゃんと企業分析してから買え」
という教訓を残しておきたいと思います。
京セラは「なんとなく」で買った株でした
まず、ここを正直に告白します。
私が京セラを買った理由。
たいしてありません。
1株株主でも株主向けの割引優待がある。

「へえ、1株でそんなのあるんだ。面白いじゃん」
くらいのノリでした。
その割引で何を買いたいのか。
それすらちゃんと考えていません。
もちろん企業分析も、十分にしていません。
……はい。
良くない買い方です。
皆さん、真似しないでください。
むしろ私を踏み越えて、
「買う前にちゃんと企業分析しよう」
という教訓にしていただきたい。
私はいつもマネックス証券の「銘柄スカウター」
私も最初からちゃんと見ておけばよかった。
買った後に「これ、やらかした?」となりました
そして買った後、冷静になって企業を見始めました。
すると、
「……あれ?」
となる。
財務そのものは悪くない。
自己資本も厚い。
でも、
なんか、めちゃくちゃ稼がない。
これが私の京セラに対する最初の違和感でした。
「いや、京セラってもっと稼いでる会社じゃないの?」
と思うんですけど、利益を見ると、
「あれ? こんな感じなの?」
となる。
もちろん会社としては巨大です。
技術力もあります。
セラミックという強い技術基盤も持っています。
それなのに、
「もうちょっと効率よく稼いでもよくない?」
という気持ちがずっと残りました。
ROEを見ても、
「そんな数字ある?」
と思うような低さ。
いや、ポッと出の新興企業ならまだ分かるんですよ。
これから事業を作ります。
これから利益を出します。
だからROEが低いです。
でも京セラって、何年やってる会社ですか、という話。
「技術はずっとあるのに、
というのが、私の正直な感想でした。
配当株として付き合うには、ちょっと物足りない
さらに、私は配当金を重視して投資しています。
そうなると京セラの配当利回りも気になります。
正直、私が長期で配当をもらい続ける銘柄として持つには、
「配当をもらいながら40年分を目指す」
「うーん……この会社とずっと付き合う理由って何だろう?」
となってしまう。
財務が悪いから切りたいわけではない。
倒産が怖いからでもない。
ただ、
「これだけの会社なのに、思ったほど稼がない」
というところが気になっていた。
だから、買った後しばらくは、
「これ、間違えたかな」
「もう切った方がいいかな」
と考えていました。
ところが、京セラが突然「AI・半導体銘柄」になった
そんなことを考えていたら。
いつの間にか京セラが、
AI・半導体関連銘柄
として注目され始めました。
「……あれ?」
ですよ。
私としては、
「そんな評価してもらっちゃっていいんですか?」
という感じ。
でもニュースを見ていると、確かに面白い。
京セラにはセラミックの技術があります。
そして、AI・
「熱」
です。
AIの計算量が増える。
半導体が発熱する。
冷却しなければならない。
冷却には電力が必要。
データセンターの消費電力も大きくなる。
この「熱問題」は、
そこで京セラが実証に成功したのが、
セラミックデバイスを用いて「熱」
これ。
私は普通に、
「いや、これは面白い」
と思いました。
「熱を捨てる」のではなく「熱を使う」
今までなら、
熱が出る
↓
冷やす
↓
電気を使う
だったものが、
熱が出る
↓
その熱を計算に利用する
という方向に持っていける可能性がある。
これは技術として非常に面白い。
もし本当にデータセンターなどで実用化されて、
私がデータセンター側の人間だったら、
「それ、使えるなら使いたいんですけど」
と思う。
だって、データセンターにとって熱と電力は大きな問題ですから。
だから京セラの技術そのものについては、
でも、ここで一度思い出したい
京セラ、稼ぐの下手じゃん。
私はここを忘れないようにしました。
技術がすごい。
これは認める。
でも、
技術がすごい=株主が儲かる
ではありません。
ここは投資では非常に重要だと思っています。
じゃあ、その技術で京セラはいくら稼ぐのか?
私が気になったのはここです。
技術が完成しました。
すごいです。
実証にも成功しました。
それもすごい。
じゃあ、その次は?
どこと組むの?
どこに採用されるの?
量産するの?
いくらで売るの?
利益率はどのくらいになるの?
ここが、私にはまだ見えませんでした。
「こんな技術ができました!」
というニュースは見える。
でも、
「○○社と共同開発します」
「○○社のデータセンターに採用されました」
「○○億円規模の事業になります」
みたいな、
「で、いくら儲かるの?」
の部分が見えてこない。
ここが私には引っかかりました。
全部のデータセンターに採用されたとしても、利益率はどうなる?
さらに、これは私の個人的な考えです。
仮にこの技術が非常に優秀で、
「じゃあ京セラがものすごい利益率で儲けられるのか?」
というと、私はまだ分からないと思っています。
データセンターにとって重要な基幹技術になったとしても、
「じゃあ別の方法でいいです」
となる可能性があります。
つまり、
「すごい技術だから、ものすごい値段で売れます」
とは限らない。
技術が普及するためには、
性能だけではなく、コストと採算性も重要。
だから私は、
「採用されるかどうか」だけではなく、「
が気になりました。
「すごい技術」から「儲かる事業」になるまでには距離がある
私は今回、ここをかなり意識しました。
研究・開発
↓
実証成功
↓
共同開発
↓
顧客採用
↓
量産
↓
売上
↓
利益
↓
株主還元
ここまで来て、ようやく投資家にとっての「すごい技術」
もちろん、途中でも株価は動きます。
むしろ株価は、
「将来そうなるかもしれない」
という段階で動きます。
だからこそ怖い。
まだ利益になっていない未来を、
そして京セラの株価が突然、約1000円上がった
そんなことを考えているうちに、
京セラの株価が突然跳ねました。
一週間ほどで1000円近く上がるような勢い。
1473円で買った私からすると、
「え、ちょっと待って。何が起きた?」
という感じです。
気がつけば4000円近く。
ここまで来ると、私は考えます。
「……もう降りた方がよくない?」
「採用されたらすごい。でも、採用されなかったら?」
もちろん、技術が実際に採用されたら嬉しい。
大きな共同開発が発表されたら、
「やっぱり京セラすごかった!」
となるでしょう。
でも投資では逆も考えます。
もし、
「結局、実用化しませんでした」
となったら?
もし、
「思ったほど利益になりませんでした」
となったら?
今の株価が、
「将来ものすごく稼ぐ京セラ」
をある程度織り込んでいるのだとしたら、その期待が外れた瞬間、
株価が一気に戻る可能性があります。
私はそこまで乗り続けるのは疑問を感じました。
私が「熱狂」を感じたもう一つのポイント
もう一つ、私が売却を考えるきっかけになったのが、
Yahoo!ファイナンスの掲示板。
もちろん掲示板を投資判断の根拠にはしません。
ただ、私は株価が急騰したときに、たまに覗きます。
すると、
なんか妙にみんな踊ってる。
(笑)
村田製作所ほどのアドレナリン漬け感ではありませんでしたけど、
「おお……ちょっと熱くなってきたな」
という感じはありました。
あれだけ株価が上がれば、テンションが上がるのも分かります。
分かる。
すごく分かる。
私だって1473円で買っているので、
「えー!何事?」
とは思いました。
でも、
私はそこには乗らない。
私は「熱狂しているときに降りる」ことにしました
私が今回やったことは、
京セラの将来を否定することではありません。
技術はすごい。
半導体関連も面白い。
AI需要もある。
今後、京セラが大化けする可能性だってあります。
でも、
「その未来を今の株価で買い続けるか?」
と聞かれたら、
私は「もういいかな」と思いました。
自分が説明できる価値を超えて、
「もしかしたら、もっとすごいことになるかもしれない」
という期待だけで持ち続けるのは、
だから、
みんなが期待しているうちに降りました。
売った後に上がっても、私はたぶん気にしない
私はもともと、株価に対してあまり感情が上下しない方です。
自分が売った株が上がっていても、
「へえ」
です。
下がっていたら、
「あらま。売っといてよかったね」
くらい。
もちろん、売った直後に爆上げしたら、
「もうちょっと待てばよかったかな?」
くらいは思いますよ(笑)。
でも、ずっと引きずることはありません。
だって、売った時点では、
「その価格なら私は十分」
と思ったわけですから。
その後の株価は、もう私の責任ではありません。
「私、うまかった?」と思っても、調子には乗らない
今回、私はかなりいいところで売れました。
なので正直、
「私、うまかったわ」
とはちょっと思いました。
でも、すぐに、
「いや、時合いが良かっただけだよ」
と自分に言っています。
投資で一番怖いのって、
一回うまくいったあとに、
「私は株が分かる」
と思ってしまうことだと思うんですよね。
今回うまく売れたからといって、
だから、これは「私の実力」というより、
「今回はうまく波に乗れた」
くらいに思っています。
京セラを売って、私が一番伝えたいこと
今回の京セラで、一番伝えたいのは、
「京セラは売った方がいい」
ではありません。
私が言いたいのは、
「ちゃんと確認してから買おう」
です。
私みたいに、
「1株優待があるんだ。面白いじゃん」
↓
「買っちゃおう」
↓
「……あれ?」
は、やらない方がいいです。
本当に。
私を反面教師にしてください。
企業分析をして、
- 売上はどうなのか
- 利益はどうなのか
- キャッシュフローはどうなのか
- ROEはどうなのか
- 配当はどうなのか
- その会社は何で稼いでいるのか
- 今後、本当に成長するのか
くらいは確認してから買った方がいい。
私は後から確認しました。
だからこそ、
「やっぱり違うかも」
と判断できました。
でも、本当は買う前にやるものです(笑)。
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京セラは「技術がダメ」だから売ったわけではありません
ここは最後にもう一度。
私は京セラの技術を否定していません。
むしろ、
「こんな面白い技術を持ってるのに、
と思っています。
技術者魂はある。
セラミックも強い。
半導体関連も伸びている。
熱を計算資源として使うという発想も面白い。
だからこそ、
「その技術をどうやって利益に変えるの?」
というところを、私はもっと見たかった。
そこが見えないまま株価だけが先に大きく上がったので、
私は今回、いったん降りました。
もし今後、
「○○社と共同開発」
「データセンターへの採用決定」
「量産開始」
「売上・利益への具体的な貢献」
というものが出てきたら、そのときはまた考えます。
株は一度売ったら、二度と買えないわけではありませんから。
京セラさん、ありがとうございました
1473円で買った京セラ。
買ったときは、
「やらかしたかも……」
と思いました。
それがまさか、こんなに上がるとは。
配当金もいただきました。
そして最後には、ちゃんと利益も確定できました。
今回はありがとうございました。
大変おいしかったです。
そして京セラさん。
次に会うときは、「すごい技術ができました」だけじゃなくて、「
私はそこを見たいです。
それまでは、いったんさようなら。
これまでの京セラからの配当金記事↓
▶︎京セラの記事
この記事を書いた人の投資判断について
私はあくまで個人投資家なので、
京セラの技術が今後大きく花開いて、
逆に、期待が剥がれて株価が下がる可能性もあります。
だからこそ、自分で企業の数字と将来性を確認して、
私の判断も、ひとつの投資例として読んでいただければと思います


